まちゃあきの廃墟クラゲ日記

廃墟を中心に気まぐれで更新してます。

文学

最近読んだ本(ネタバレ注意)

めんどくさくて更新していないこのブログ。

暇つぶしに最近読んだ本の感想でも書きます。
でも意外と廃墟日記のアクセスが多い。夏なので沖縄行った人たちが検索かけてるのか、瀬底島廃墟のアクセスだけ以上に多い。






ホテルローヤル
桜木 紫乃
集英社
2013-01-04





さて、ラブホテルの廃墟が舞台に出てくるということもあって読んでみた。
正確には廃モテールだけど。
ラブホテルの「ホテルローヤル」を取り巻く7つの短編が収録されている。
どれも読みやすく、面白かったんだけど、「せんせぇ」だけもう少し突っ込んでほしかった。
妻と仲人もしてくれた上司の二人が20年間も体の関係があったことを知った教師と、父の弟と家を出た母・その翌日家を出た父をもつ女子高生の二人が「ホテルローヤル」で心中したことになってるけど、そこにたどりつく全然前で話が終わっちゃってる。
たしかに二人とも精神的ダメージを受けているけど、どのようにしてローヤルにたどりつき、どのようにして心中したのか。そこんところがほしかった。
まぁ単純な想像でもいいんだけどさ。



キアズマ
近藤 史恵
新潮社
2013-04-22


続いて「サクリファイス」シリーズの新作。
今回は新章突入で、舞台はおぼっちゃん大学の自転車部。
偶然が重なり自転車部へ入部させられた主人公が、たった数か月でインカレ優勝しちゃうくらい成長する話。
正直、サクリファイスの時ほどの衝撃もなく、あっけなく読み終わった。
確かに面白いし、すぐに読めてしまうんだけど、新鮮味があまり感じられず・・・。
今後のシリーズ化で期待。



ジャッジメント
佐藤青南
祥伝社
2013-07-25


さんざん宣伝してきたジャッジメント。
高校時代野球部の絶対的エースが 殺人容疑で逮捕。
控え投手だった主人公が弁護士として繰り広げる裁判青春ミステリー。
高校時代の描写と裁判の描写が交互にあり、テンポもいいから読みやすい。
多少描写に「??」と疑問に思うところもあるけど、青春ものが好きな人なら読めるかも。
自分が関係したというひいき目を除いても、なかなか面白かった。

東川篤哉シリーズはもう内容忘れたので省略。
「謎解き~」を最後に読んでよかった。あれを最初に読んでいたら他の作品は読んでなかったな。
尚、個人的には「館島」が一番好きで、「烏賊川市シリーズ」も読みやすくていいかな。
「謎解き~」はノーコメントで。 

自転車ロードレース


サクリファイス (新潮文庫)サクリファイス (新潮文庫)
著者:近藤 史恵
販売元:新潮社
(2010-01-28)
販売元:Amazon.co.jp
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この本は自転車のロードレースを舞台に書かれた青春ミステリー。
正直、ロードレースとか見たことないし、ルールもわからないし、ツール・ド・フランスもなぜテレビ放送するのかわからなかったけど、この本を読むことで見方がかわった。
さまざまな暗黙のルール、脚質の違いに起因する走り方の違い、エース、アシスト等初めて知ることがいっぱいあった。
っが、素人でもわかりやすいように、かつ、くどくないようにさらりと説明が挿入されている。

将来を有望視された陸上からロードレースへ転向。
すべてはあの人のために走る白石誓。
しかし、周りの不協和音は鳴り止まず、最後に待ち受ける真実とは・・・。


これの続編が
エデンエデン
著者:近藤 史恵
販売元:新潮社
(2010-03)
販売元:Amazon.co.jp
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フランスのチームに移籍したチカこと白石誓は憧れのツール・ド・フランスに出場する。
しかし、レース期間中に所属チームのスポンサー撤退によりチーム存続の危機に直面する。
過酷な3週間のレース、チームの未来、チカ自身の将来、ライバルの十字架が入り混じるスポーツミステリー。


そもそもこの2冊を読んだのには経緯がありまして、
Story Seller (新潮文庫)Story Seller (新潮文庫)
販売元:新潮社
(2009-01-28)
販売元:Amazon.co.jp
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Story Seller〈2〉 (新潮文庫)Story Seller〈2〉 (新潮文庫)
販売元:新潮社
(2010-01-28)
販売元:Amazon.co.jp
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これを読んだことに始まります。最初は伊坂幸太郎、道尾秀介、本多孝好といった好きな作家が書いていたから購入したのだけれど、近藤史恵の作品がこのサクリファイスの外伝で、それが面白かったためはまってしまった。
この2冊は短編だけど長編の読み応えとの宣伝文句の通り、充実しまくり。
佐藤友哉の作品も面白かった。

ということで、本屋へ行き、賢者はベンチで思索する (文春文庫)賢者はベンチで思索する (文春文庫)
著者:近藤 史恵
販売元:文藝春秋
(2008-06-10)
販売元:Amazon.co.jp
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ふたつめの月 (文春文庫)ふたつめの月 (文春文庫)
著者:近藤 史恵
販売元:文藝春秋
(2010-05-07)
販売元:Amazon.co.jp
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この2冊を買ってみた。
主人公はフリーターの久里子。彼女のまわりにおこる不思議な事件を解決していく彼女と謎の老人。
これもなかなか面白い。サクリファイスのような爽快感(ちょっとふさわしくない表現だけど)はないが、のほほんとした気分で読める。

さてとこんなことを書いている場合ではなく、明日の試験勉強をせねば!!

道尾 秀介2

カラスの親指 by rule of CROW’s thumbカラスの親指 by rule of CROW’s thumb
著者:道尾 秀介
講談社(2008-07-23)
おすすめ度:4.0
販売元:Amazon.co.jp
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詐欺を生業としている武沢、鍵の修理屋をやっていたが今は武沢と組んでいるテツさん。二人がスリの現場に遭遇し、偶然助けることになったまひろ。そしてその姉のやひろ、やひろの彼氏の貫太郎が成り行きで同居することとなった。この5人に迫る影。そしてこの5人を結びつける武沢の消えない過去。
この作品ほど最後に「まじかよっ!!」と笑った作品はない。
結果がわかってしまえば、途中のやや不自然に感じるところも伏線なのかと納得してしまう。オススメの一冊。

ラットマン (光文社文庫)ラットマン (光文社文庫)
著者:道尾 秀介
光文社(2010-07-08)
おすすめ度:4.0
販売元:Amazon.co.jp
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アマチュアバンドのギタリストである姫川亮はある日、練習中のスタジオで恋人が殺される事件に遭遇する。次々と浮かびあがるバンドメンバーの過去。そして疑わしい人物。最後になって明るみにでる、壮絶な事実。
最後まで飽きずに一気に読める傑作!!




シャドウ (創元推理文庫)シャドウ (創元推理文庫)
著者:道尾 秀介
東京創元社(2009-08-20)
おすすめ度:4.0
販売元:Amazon.co.jp
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母親が病死し、父と二人の生活が始まってからの少年の苦悩の日々。そして少年がたどり着いた驚愕の真実とは。シャドウ(影)により最後まで事実も真実もわからない作品。道尾作品には暗くて、終わりもすっきりしない作品が多い(と個人的に思う)が、それがまたたまらなくいい!!

道尾 秀介

花と流れ星花と流れ星
著者:道尾 秀介
幻冬舎(2009-08)
おすすめ度:4.0
販売元:Amazon.co.jp
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最近、道尾作品にハマってます。ちょっと紹介する順番を間違えましたが、並び変えるのが面倒なのでそのままにします。
道尾作品で代表的とも言えるのが、ホラー作家である「道尾」と霊現象探求家の真備、助手の凛が登場するシリーズ。後で紹介する背の眼と骸の爪がそのシリーズですが、その番外編がこの作品です。
短編になっており、最近流行りのスピンオフとやらになるのかな。
いつもと違った登場人物の横顔を見ることができてシリーズ読んだ後だと面白さが倍増するかも。


骸の爪 (幻冬舎文庫)骸の爪 (幻冬舎文庫)
著者:道尾 秀介
幻冬舎(2009-09)
おすすめ度:3.5
販売元:Amazon.co.jp
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真備シリーズ第二弾。滋賀県山中にあつ仏像の工房を訪れる道尾。彼がその夜見たものは、口を開けて笑う千手観音と、闇の中で血を流す仏像。しかも翌日には仏師の一人が消えていた。
道尾作品特有の最後の最後まで結論も犯人もからくりもわからない1冊。
自分の中で「あぁこいつがこういう理由でこういう行動をとったのか。」と思っていても(作者によって思わされているだけか)途中でのどんでん返しが鮮やかすぎる。
暗い過去が明るみに出かけたとき、道尾の勘違いに注目!!


背の眼〈下〉 (幻冬舎文庫)背の眼〈下〉 (幻冬舎文庫)
著者:道尾 秀介
幻冬舎(2007-10)
おすすめ度:3.5
販売元:Amazon.co.jp
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背の眼〈上〉 (幻冬舎文庫)
背の眼〈上〉 (幻冬舎文庫)
著者:道尾 秀介
幻冬舎(2007-10)
おすすめ度:4.0
販売元:Amazon.co.jp
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児童失踪事件が続く白峠村で、背中に眼のようなものが浮かびあがった人たちは次々と死んでいるという。田舎の村で起きた凄惨で悲しい事件。
道尾、真備、凛が登場する最初のシリーズ。

道尾作品は総じて、何か特別な(突飛な?)文章や設定をしているわけではないのに、至って普通な感じがするのに、読んでいるうちに引き込まれ、その罠にハマっていく。読んだ後には「またやられた。」と言葉が漏れるほどストーリー展開、キャラ設定が秀逸。
久々に天才を見た気がする。

カクレカラクリ感想

続きが気になって一気に読んでしましました。
廃墟はやっぱりサワリだけだったけど、錆びた鉄骨がいいとか共感できることがあって、なかなか良かったです。

ストーリーは、大学生の廃墟オタク郡司と栗城が同級生の真知花梨と近づきたくて授業中に雑誌を広げて話してたら、花梨が食いつき、なんやかんやで花梨の実家に泊まりに行くことになる。
花梨の実家は田舎の名家。
そこで二人はカラクリの名人である故磯貝機九朗が残した120年に1度動き出す大規模なカラクリの話を聞き、その調査に乗り出す。


正直、森博嗣は分厚い本ばっかりなイメージがあったから敬遠してたけど、(京極夏彦のようなイメージ。嫌いじゃないけど。)読みやすくてハマリそう。
とりあえず2、3冊買ってみるかな。
プロフィール

まちゃ

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